チャンピックスの副作用は吐き気、悪夢、便秘など

チャンピックス副作用アイキャッチ

チャンピックスの副作用は主に吐き気、不眠、悪夢、頭痛、便秘などがあります。
最も多いのが吐き気で、服用開始から1~2週目に起こりやすくなります
吐き気は体が薬に慣れるにつれて軽減される事も多いですが、嘔吐がひどい場合は制吐薬の併用や減薬といった対策を取りましょう。

精神面での副作用が多いのもチャンピックスの特徴です。主に悪夢をともなう不眠や眠気といった睡眠障害が多く、その他にもうつや不安などの精神症状も起こる場合があります。特にうつ病や統合失調症の患者がチャンピックスを服用すると精神症状が悪化しやすくなりますので注意が必要です。

身体面での副作用は吐き気の他にも、頭痛や便秘、お腹の張りなどの症状があります。いずれも症状がひどい場合には頓服薬を併用して症状を緩和します。

チャンピックスで最も多い副作用は吐き気です。

チャンピックス吐き気イメージ01

チャンピックスの副作用で最も起こりやすいのは吐き気で、臨床試験では被検者のうち28.5%に発症が確認されています。吐き気はチャンピックスの主成分バレニクリンがドパミン受容体に作用することによって嘔吐中枢が刺激され、消化管の運動が低下して起こります。

吐き気は体が薬に慣れない最初の2週間(スターターパック使用期間)に起こりやすく、しばしば嘔吐がひどくなる事もあります。
多くの場合、吐き気は一時的なものであり、薬に慣れてくると症状が出なくなってきます。

吐き気対策として水を多めに飲む、制吐剤(ナウゼリン等の吐き気止め)を一緒に飲む、服用量を半分に減らすといった方法があります。服用量を減らすと禁煙効果が低下しますので、吐き気の症状が出なくなったら再び元の服用量に戻します。
ひどい吐き気や嘔吐によって治療に支障をきたすような場合は、チャンピックスの服用を中止してお近くの医療機関を受診してください。

神経系の副作用は不眠、悪夢、うつなど

チャンピックスは脳神経に働きかける薬ですので、精神面での副作用がしばしば起こります。中でも多いのが不眠や眠気、異常な夢(悪夢)を見るといった睡眠に関する症状です。臨床試験では被検者のうち16.3%に不眠症、13.0%に異常な夢がそれぞれ確認されています。
不眠には寝付きが悪い入眠障害、夜中に何度も目が覚める中途覚醒、朝早くに置きてしまう早朝覚醒の3パターンがありますが、チャンピックスの副作用として起こりやすいのは中途覚醒です。
チャンピックスの不眠がひどい場合の対処法として、睡眠薬との併用が有効です。

いっぽう眠気をともなうパターンでは、昼間の活動中に眠くなって生活に支障が出ることもあります。特に車や重機の運転は危険を伴いますので、チャンピックスで眠くなる方はできるだけ運転を控えるようにしましょう。

悪夢で夜中に目が覚める副作用に関して

悪夢イメージ01

チャンピックスで不眠とともに多いのが、夜中に悪夢を見て突然目が覚める副作用です。これは悪夢障害と呼ばれる症状で、ドパミンに作用する薬剤で特徴的に見られる副作用です。

睡眠障害国際分類による悪夢障害の診断基準は以下の5つです。

  1. 中途覚醒(夜中に突然目が覚める)が繰り返し起こる
  2. 強い恐怖、不安、怒り、悲しみ、嫌悪感をともなう夢を見る
  3. 目覚めた後で夢の内容をはっきり覚えている
  4. 悪夢で目が覚めると、その後は寝付きが悪くなる
  5. 特に明け方に悪夢を見ることが多い

チャンピックスによる悪夢障害の対処法は、不眠と同様に睡眠薬との併用が有効です。

うつや不安といった精神的な症状に関して

他にも頻度は低くなりますが、チャンピックスが神経系におよぼす副作用はうつ(抑うつ症状)、不安、感情が不安定になるなどがあります。
特にうつ病や統合失調症といった精神疾患がある方がチャンピックスを服用すると、これらの症状が出やすくなったり持病が悪化しやすくなります。

上記以外にも、まれに起こる精神面での副作用として以下の症状が報告されています。
意識や注意力の低下、意欲や性欲の減退、ふるえ、落ち着きがなくなる、怒りっぽくなる、感情が激しく高ぶる、敵意を向けたり攻撃的になったりする、幻覚、幻聴

これらの症状が強く出たら、チャンピックスの服用量を減らすか服用を中止して禁煙外来に相談をしましょう。

身体的な副作用は頭痛、便秘など

頭痛イメージ01

チャンピックスが身体面でおよぼす副作用は吐き気の他にも、頭痛、お腹の張り、便秘、胃もたれ、腹痛、下痢といった症状があります。臨床試験では被験者のうち11.6%に頭痛、8.3%に鼓腸(お腹の張り)がそれぞれ確認されています。便秘、胃もたれ、腹痛、下痢の発症率は正確に報告されていませんが、添付文書ではいずれも5%未満となっています。

上記以外にも、まれに起こる身体面での副作用として以下の症状が報告されています。
かぜ(上気道感染)、食欲の減退や増加、逆流性食道炎、口の中の乾燥、ニキビ、かゆみ、発疹、筋肉の痛みやけいれん、味覚障害、ほてり、高血圧、のどの異物感、せき、頻尿、胸の痛み、倦怠感、疲れやすくなる、口の乾き、めまい、肝臓の数値の上昇

これらの症状が強く出たら、必要に応じて症状を緩和する薬(胃腸薬、下痢止め、整腸剤、頭痛薬、便秘薬など)を併用するか、服用量を減らしてみましょう。
もし体に明らかな異常が見られた場合は、チャンピックスの服用を中止して禁煙外来に相談をしましょう。

副作用ではなく離脱症状の可能性も

イライライメージ01

不安やイライラ、落ち着きがなくなるといった症状が出ている場合、チャンピックスの副作用ではなく禁煙の離脱症状である可能性もあります。
チャンピックスは離脱症状を軽減する薬ですが、人によっては効果が不十分で離脱症状が強く出る場合があります。
チャンピックスの副作用でも同様の症状が出ますので、離脱症状と区別がつきにくいのが厄介なところです。

タバコが吸いたい気持ちが強い場合は離脱症状である可能性が高くなりますので、チャンピックスの効果が十分に出ていないと考えられます。
効果が不十分だからといって、チャンピックスを過剰に服用してはいけません。チャンピックスだけで離脱症状を抑えきれないようであれば、禁煙外来に相談しましょう。

チャンピックスの服用量を半分に減らしてみて、症状が軽減するようであれば副作用の可能性が高くなります。チャンピックスの副作用は一過性である事も多いため、しばらく量を減らして様子を見つつ、症状が収まってきたら元の量に戻せばチャンピックスの禁煙効果を取り戻せます。

チャンピックス通販ガイド